「でもあたし、何も……」 「――俺にはわかるよ」 聞き返す前に、ゆっくりと優しく抱きすくめられた。 「俺以外の男に触られるなよ」 「…………っ!?///」 強い、口調。 いつもの優しさで抱きしめられてるのに、耳元でそんな言葉を囁かれて。 あたしは、身体の力がもう全部抜けてしまった。 「えっ、千亜樹ちゃん!?」 フラついた身体は、晴真先輩によって支えられる。