「あの、すみません」 屋上に行く途中の階段で、知らない女の子に呼び止められた。 茶髪のミディアム美人。 「えっと……?」 「……大原千亜樹さんですよね?」 「は、はい」 上品な雰囲気からして、年上っぽい。 「わたし、加川 雅(かがわ みやび)っていいます」 「あ、はい……」 「ちなみに3年です、あの……」 可愛らしい顔の加川先輩が、あたしを見た。