しかし、チェルシーは素手でヤシの実を割れるほどに馬鹿力だ。


このまま愚図っていても、連れて行かれるか骨が砕けるかだ。


チ「ほら、はやく行きましょう!」



チェルシーは、行く気満々だ。


何か作戦はないものか……



そう悩んでいた時、一つだけ思いついたことがあった。



「ねぇ、チェルシー。少しユアンの部屋へ寄って行こう!2人で行った方が、きっとお父様たちも喜ぶと思うの」



ユアンを道連れにして、愛を分散させる作戦。



チ「もちろん大丈夫ですよ!そうですね、私もお二人ともが行かれた方が喜んでくださると思います!」





いざ、決行!




(ユアン、ごめんね。巻き込むよ)



そして、私はとうとう部屋を出たのだった。