ナナメ45゜、キミとkiss。~夜も昼も放課後も~【短編.完】

私は気付いていなかった。

私が一人でベラベラ喋っている間、統真くんが不機嫌な顔で私を見下ろしていた事に。

だから、突然腕を引かれて驚いた。


「――決めた」

「……へ?」


決めた?って何を?


「統真く――」

「乃々華、明日からちょっと練習休むから」

「へ?」


練習休む?何で?

この二ヶ月間、統真くんと逢わない事なんてなかった。

それなのになんで……


「と、うまくん、私何かした?」

「乃々華」

「私、何か……」

「乃々華。違う」

「じゃあ、もしかしてまだ純也の事怒ってるの?それなら――」

「乃々華、これ以上アイツの名前呼ぶの止めて」

「……っ」


統真くんから放たれたその言葉に目を見開いた。

それは言葉の意味を理解したからじゃない。

統真くんの苦しげな声に驚いたから。