「お前はさ、俺のことが好きなんだから。」 志木の顔が私の顔の前に移動する。 「他の男と仲良くするとか、意味わかんねぇ」 「霧島くんは女子みんなに話しかけるんだよ。」 「霧島もアホだなぁ。こんなやつに魅力を見出だすとは。」 「何それ!超ムカつく!!」 志木が私の髪に触れる。 「まっすぐな黒髪だな。」 「そりゃ、どーも……。」 何を考えているのか、遠くの方を見ている。 「……腹減った!飯作ってくれ!」 やっぱりわがまま……。