「……そういえば、紅葉好きなひと出来た?」 奏に突然聞かれ、ドキッとする。 「だからいないってば!!」 「ワンッワンッワンッ」 急に吠え出す志木を慌てて押さえつける。 「おっ……動揺している!」 「いつもと違う反応の紅葉!」 「いないってばー!!」 「本当は?どうなんよ!?」 二人が声を揃えて私に迫る。 「………………いないってば…………。」 「……なんだよ、つまんないなぁ……。」 岡田ちゃんが残念そうに紅茶を飲んだ。