志木side 「……なっ!この娘、自分から!!」 そーいうことね。 よくわかってんじゃん。俺の気持ち。 思いっきり地面を蹴り、走り出す。 ビルの下を見ていた丙が足音に気がつき、こっちを向いた。 「ごめん。ありがとう。」 丙の耳元で言った。 「しきっっ!!」 俺は紅葉を追ってビルを飛び降りた。