「志木……。」


「……んあ?」


「これ……。」



志木にあの手紙を手渡す。


「何、手紙?」


志木が手紙を受け取り、目を細める。


「……なんで……ひのえが……」



『ひのえ』……

丙はひのえって読むのか……。


「丙……さん……って誰なの?」



志木がゆっくりと私の方を見る。




「……俺と同じ、狼人間だ。」