「高校出たら、二人で小さなアパートを借りて、そこで暮らそう。」 「な、なにそれ!?」 「二人でエアコンを買えるようになるまで働くんだ。」 「働くのは結局私だけのパターンじゃん!」 「まぁ、そうかもな。」 「そんなのバカげてる……。」 そう言いながら、紅葉は俺の小指に自分の小指を絡ませた。 「私が志木を幸せにするの……?」 「幸せにできるもんならしてみろ。」 「やってやるよ……。」 そして、俺と紅葉は小指を結んだまま、キスをした。