あの笑顔は偽物だったかもしれない。 私は小泉君の容姿だけを見ていたのかもしれない。 だけどーーーー… 生徒手帳を落としたときも、自分の席を立ってわざわざ拾いに来てくれた。 昨日教室で小泉君を待ってたときも、不安げな表情で「待った?」って聞いてくれた。 カラオケに入った時も、ドアを開けて私を先に入れてくれた。 きっと、小泉君は酷い人なんかじゃない。 本当の本当は優しい人なんだよ。