私の周囲に少しの空間ができた。 圧迫感がなくなる。 その変わりに私を覆うように影ができた。 何が起きたのかと、恐る恐る顔を上げる。 「…っ!?」 な、なんで…彼が… 私を人波から守るようにして立つ目の前の人物。 その人は、毎朝私が見ていた彼で。 いわゆる、壁ドンという形で私の体を包んでいた。