待ち合わせ当日。


あたしと千春ちゃんは、大学の正門前でサエちゃんの到着を待った。


サエちゃんは保険外交員をしているらしく、時間には融通が利くのだとか。


「千春ちゃーん、すずちゃーん」


声のする方を向くと、サエちゃんが大きく手を振りながらあたし達に近づいて来ていた。


今日のサエちゃんは黒いスーツを着ていて、なんだかやけに大人びて見えた。


「久しぶりだねー、サエちゃん」


「夏以来だよねー。

ごめんねー、今日は無理言って」


「ううん。あたしもサエちゃんに会いたかったし」


あたし達は話に花を咲かせながら、三人で食堂へと向かった。


サエちゃんは大学のキャンパスに足を踏み入れるのも初めてなら、大学の食堂に入るのも初めてだそうで。


全てのことにいちいち感激してくれて、その姿が無邪気でとても可愛かった。


それぞれ好きなものを注文すると、あたし達は窓際の席に座り、早速ご飯を口にした。


「わぁ、結構おいしいねー。安いのにー」


サエちゃんが本当においしそうな顔をして微笑む。


「でしょー?ここの食堂、結構味がいいのよー」


「あっ、そう言えば。

ねぇ、すずちゃん。

片岡君とはどうなってるの?」