凪とスウェル

次の日の朝、あたしは千春ちゃんからパンを受け取り、午前の講義を受けた。


昨日友子から聞いたことを、すぐにでも千春ちゃんに確認してみたかったけれど、時間もあんまりなかったし、聞くに聞けなかった。


そして迎えたお昼休み。


あたしは千春ちゃんと一緒に、食堂に来ていた。


「ね、ねぇ。千春ちゃん」


「なに?」


「昨日大学に来てたあたしの友達がいたでしょ?あの子がね、千春ちゃんを見たことがあるって言ってたの」


「えー?ホントにー?」


「なんかね、陸上の大会で見たって言うんだけど…」


「あぁ。私陸上部だったから、それでじゃないかなあ?」


「千春ちゃん、すごい選手だったんだって?」


「えー。そんな大したことないよ」


千春ちゃんが恥ずかしそうに、顔を赤らめる。


「ね、ねぇ。千春ちゃんって、あたしと同い年ってほんと?」


あたしの言葉に、千春ちゃんの動きが一瞬止まった。


「うん…。実はそうなの…」