「これが、俺がこの島に来た本当の経緯」


隆治の悲しい告白を、あたしは隣でただ黙って聞いていた。


知らなかった。


隆治にこんなつらい過去があったなんて…。


本当は生きているのに、死んだことにしていたなんて、どれだけつらかっただろう…。


「ねぇ…。隆治のお母さん、何しに来たの?」


もう島に来るなっておじいちゃんに言われてたのに、島に現れたってことは…。


あたしの問いに、隆治は深い溜め息をついた。


「迎えに来たってさ」


「え…?」


「やっと相手の男性を説得出来たから、一緒に暮らそうって」