圭の手の上にある白い球体〈永(はるか)〉はまばゆい光を発しながら宙に浮いた。

首飾りにされていた鎖の重みでかろうじて飛び立つのを抑えているようだ。

〈永〉から出た光は圭の中に入りその光の強さを淡くさせた。

圭は目を閉じて一呼吸置くと、ゆっくりと瞼を開く。

光り輝いていた〈永〉は重力に従って彼女の手の中に再び落ち着きほのかな灯りだけを残した。

圭を纏うその雰囲気は今までと違う、まるで柔らかい毛布にくるまれたかのような温もりを彼女から感じたのだ。

「圭?」

呼ばれた圭は、やや大人びた表情で微笑み貴未に答えた。

「貴未。」

声質も明らかに今までとは違う、それは分かった。

しかし頭の中でどうしてもその先が出てこない。

ここまできたら可能性なんて一つしかないのに信じられない気持ちが強すぎてどこにも向かえなかった。

呼ばれた声に聞き覚えがある、それは鼓動の速さで示されている。

手に汗を握り指先が冷たくなっていった、まさか。