羽山と自分の壮絶な過去を知ったあの時から
琴葉は笑わなくなった。


時々恐怖に怯えたように目を見開くこともある。


やっぱり、そうだよな。


元彼氏に…裏切られて捨てられたとくれば
恐怖心も芽生えるよな。


俺は目を伏せコンビニパンの封を開いて食べ始める。


琴葉も屋上からの風景を見つめながら綺麗な
おいしそうな弁当箱の中に箸を突っ込んでもぐもぐと具材を食べている。