そして、改めてバンドと合わせて歌うことになった。 『それじゃ、歌って。』 どうやら、最終チェックらしい。 『…少し、スピーカーの位置と音量変えますねー。』 そう言ってわたしはまた、機材をいじる。 何度調節したことだろう。 一ノ瀬先輩と東先輩いがいの先輩がざわついたが、一ノ瀬先輩がそれを抑えた。 『───────…よしっ!! お願いしますっ!』 わたしが言うと同時に、ドラムの人がスティックをならした。