それから1ヶ月経った私達は
何の変哲もないただの先生と生徒の関係。
「先生、聞いて聞いて」
「ん? どうした」
「この間のﾃｽﾄかなりいい点とったんですー」
「お、すごいじゃん」
頭を撫でてもらい満足気分に浸っている私。
生徒としてだって分かってる。
女として見てくれない事だって。
それでも先生の傍にいたいから。
これで充分なんだよ。先生。
でもある日突然こんなことを言われた。
「佐倉、俺のとこよく来るのはいいけど
ｸﾗｽﾒｲﾄと仲良くする気はないのか？」
「私の居場所は先生の隣だけなの。
友達なんていらない、くだらないよ」
「そうやって友達作ろうともしないで逃げるのか。
大丈夫。佐倉ならできるから」
今までの私なら絶対に聞いていなかったけど
この時の私は、少しだけど頑張ってみようと思ったんだ。
何でだろうね、先生。
