そして少女は兵器を知る

お祖父様の乗る車は防弾完備がなされている。

だけれど、そのすぐそばで銃を撃たせたくない。

お祖父様がさっき押したステッキのボタンは、屋敷へ救助を求めるものだ。時間を稼げば、迎えがくる。

本能の指示は、お祖父様を守ること。

それを補助する知識の答えは、森へ飛び込むことだった。

ガードレールを飛び越えた私を、

「はっ、ひとりで俺らの相手をするってか、おもしろい!」

男はまた、笑った。

機銃の、巨大な経口を私へ向けられる。

ズガガゥン!!

と、雷鳴のような銃声が轟き、私のすぐ左の幹に、大穴を穿つ。

「っ」

ささくれだった幹から欠片が飛び散り、目に入った。

ダダダッ、
ダダッ、
ダッ、

と直後、タイミングを図ったように、私の左右から銃声。

鉛弾がじゃれるように殺到し、私は肩と足、腹を撃ち抜かれた。

皮膚に穴が空くたびに、ぷちゅ、という小さな音。そして、血が、弾ける。

敵は男を合わせ、少なくとも五人――

木々に隠れ、息を殺し、私と対面することを恐れている。

わかる。

恐れているから、姿を見せない。

全員――

「生きるのは、私……!!」

全員、殺す。