そして少女は兵器を知る

そうして、お祖父様の灰水色の眼差しを受けていた私は、

「おっ!?」

「!」

突然の車の揺れに、対応できなかった。

体の芯が速度に乗っていたせいで、ぐらりと倒れ込む。

シートに手をつき、こらえた。

「っ、なんだ……?」

さっきまでの穏やかさはいずこへか、お祖父様の目が鷹のようにすがめられる。

知っている。

その目はさっき外で『客』と対面していた時と同じ、相手を威嚇する目だった。

「おい運転手、どうした、なにがあった?」

前と後ろで、車は分かれている。

個室のようなこちらからは、スピーカーを通して会話するしかない。

『ご主人様、それがグッ!?』

「! どうした!?」

返答があったかと思えば、運転手の悲鳴。

運転席を覗ける小窓の斜め半分を、瞬間、赤い液体が濡らし隠した。

それも、知っている。

命の流れ、生きるための糧、私の原動力、存在の証――

血だ。

「ちぃっ」

と、お祖父様が舌打ちした。