そして少女は兵器を知る

「連中、ほかの武器よりもお前を寄越せと言ってきた。これだから野蛮人は困る。ミリアリア、お前は兵器ではないのだからね、これは侮辱だよ」

「……」

その、灰水色の瞳に、私はどう答えろというのだろう。

わからない。

私は自分がなんなのか、自分の『分類』を知らない。

お祖父様は『ミスター』と呼ばれる。

ならば、私は?

私は……『ミリアリア』と呼ばれる。

けれど、それはお祖父様から。

大多数の初対面からは、まるで唾を吐きかけるように、『スカーレット』と呼ばれる。

なぜだかわからない。

スカーレット――真紅という名前。

ケースにいた時、私はその色を自分の名前にしてもいいと思った。

なのに、スカーレットと呼ばれることに、小さな心の突っかかりがある。

この突っかかりは……なんなのだろうか。

わからない。

スカーレットの意味は、その裏につけられた真意は……

「ミリアリア、お前は兵器ではない。私の、大切な孫娘だ」

「……はい、お祖父様」

言われて、私はうなずいた。