今日はクリスマスイヴ。

私の検査結果は良好で外泊許可が正式に出ることになった。


「幸未、奏太くん今日、来るの?」


午前中、お母さんが来て新しい花を持ってきた。


「うん。今日は終業式らしいから夕方に」


「そう、じゃあお母さん先生に挨拶して帰るわね」


「わかった」


お母さんは気を使ってくれてるのかいつも奏太と2人きりにしてくれる。


「お母さん、これ着替え。
洗濯お願いします」


着替えがたくさん入ったトートバックを差し出した。
お母さんはそれを受け取ると病室を出て行った。


お母さんは私に奏太という彼氏が出来たことを喜んではなかった。

付き合い始めた時は本当に驚いていた。

付き合い始めて1ヶ月が経ったとき、お母さんの態度がコロッと変わった。


奏太は何も言わなかったけどきっと話し合ってくれたのだろう。


「わぁ…」


ふと、窓の外を見ると雪が降っていた。

窓の結露を手で軽く拭き取る。