伊藤さんの言葉に目が点になる。


「あの時、306号室で倒れた幸未ちゃんの傍にすぐに駆け付けたの。
すぐに病室のベッドに運んで看護士を呼んでくれたのよ。
その後、倒れた時の状況とか説明してくれて…って幸未ちゃん?」


私は気が付くと涙を沢山流していた。
奏太はきっと病気の事勉強してくれたんだ。

ありがとう。
そしてごめんなさい。


「大丈夫?」


私は涙を流しながらうなずいた。
どうして彼はこんなに優しいんだろう。


「そう…
私は仕事に戻るから、何かあったら呼んでね」


伊藤さんが出ていくと私はすぐに携帯を開いた。


『話がしたいです』


そう奏太に送信した。
その10分後返信が来た。


『うん。土曜日の夕方行くから』


土曜日…
3日後だ。

土曜日になったら私たちの関係は終わってしまうんだろうか。

恋人でいられるのもあと3日なのかな。


そんなのやだよ…