「この子、誰?」


私は奏太に携帯を返し訊ねた。


「あぁ、これ?
これは同じクラスで実行委員の坂城」


「なんで、2ショットなの?」


「坂城に実行委員の記念に撮って欲しいって言われたんだよ。
坂城の携帯の充電が切れてたから俺が撮って送ったんだ」


「ふーん」


私はあからさまに嫌な返事をした。

絶対、坂城さんは奏太に気がある。
この写メの笑顔を見れば分かる。

私の胸がズキンと痛む。


「坂城は友達だから安心して」


奏太の意外すぎる一言にドキッとする。


「わ、私は、べ、別に・・・」


動揺する私に奏太は声を押し殺してククッと笑った。


「俺は幸未一筋」


私の顔は一気に赤くなった。


「でも妬いてくれるのって嬉しいかも」


「もう!そんなんじゃないって!」


嘘。
本当はめちゃくちゃ妬いてる。