身体を離すと奏太の視線が私の唇に向けてることが分かった。

ゆっくり顔が近づいてくる。

唇が重なるまであと数センチの時、奏太の動きが止まった。


「会えない1週間分、いい?」


「え?!」


驚く私をよそに奏太は有無を聞かず唇を重ねてきた。

いつもより長くて甘い。


少し苦しくなったと思って奏太の腕を軽く押すと唇が離れた。

ほっとしているとまた口を塞がれる。


何度も角度を変えてキスをした。


「って、1週間分よりしたじゃない!」


私が文句を言うと奏太はクスッと笑った。


「幸未が可愛すぎるのが悪い」


またまたサラッと甘い言葉を口にする。
当然私の顔は赤くなり何も言い返せなくなる。

私は照れ隠しに奏太の腕を思いっきり叩いた。


「痛ッ!
ったく俺の彼女はどこまでも照れ屋なんだから」


「もう!
そろそろ面会時間終わり!
さっさと帰る!」


私は真っ赤な顔でドアを指差した。