奏太はちゃんと伝えてくれた。
自分の意見を真っ直ぐ・・・

私も伝えた方がいいよね?


「私も奏太のことちゃんと好きだよ?
でも奏太は忙しいのに毎日会いに来てくれるから負担になってるでしょ?
だから・・・」


奏太の顔は向こうを見ているから分からない。
伝えるのは怖いけど言わなきゃ。


「ワガママなんて言わないの」


きっと私の顔は真っ赤だ。

私は恥ずかしくて下を向いた。


奏太からの返事は返ってこない。
迷惑だったのかな?

少し顔を上げたと同時に私は抱きしめられていた。


「か・・・なた・・・?」


「ヤバイめっちゃ嬉しい。
ゴメン、いつも俺ばっか言ってる気がしたから幸未の気持ちも確かめたかっただけ」


そう言って奏太は抱きしめる力を強めた。


「俺、別に負担になってない。
むしろ全然軽くなってる。
幸未に会いたいから毎日来てるんだよ。
だからもっとたくさんワガママ言っていいんだ」


「うん」


奏太の言葉に私は何度も頷いた。