だって奏太は私に毎日会いに来てくれる。

私は待つ立場だから全然負担にはならないけど奏太にとっては結構な負担だと思う。


きっと勉強時間も削られてるんだろうし。


友達とだって遊びたいだろう。

奏太の通学路からも逆方向だし。

なのに彼は文句一つ言わずに毎日会いに来てくれるから。


私はそれに甘えている。


「そっか。模試、頑張ってね」


私はニコッと笑いかけた。

なのに奏太は不満そうな顔をした。


「どうしたの?」


「幸未はいっつもこうゆう時さみしい顔しないような。
俺ばっかそう思ってる気がする」


「え?」


「俺ばっか好きな気がするのは気のせい?」


そう言って奏太はベッドの柵に手を付いて顔を近づけてきた。


「何かそうゆうのやなんだけど」


そう言って奏太はプイッとそっぽ向いてしまった。
もしかして・・・


「奏太、拗ねてる?」


「べ、別にそんなんじゃねぇよ!」


奏太の顔は真っ赤だった。