それから2週間が経った。

8月も終わりに近づいていった。

それと同時に暑さも収まってく…と思ったけど連日猛暑日で秋なんて来る気配がなかった。
まぁ、私はずっとベッドの中だから気温なんて関係ないけどね。


「あっちー」


そう言いながら奏太は病室に入ってきた。


「お疲れ」


私はベッド脇の棚にあった団扇を手に取り奏太を仰いだ。


「病院はいいよな。
めっちゃ涼しくて汗が引く」


奏太は走ってきてくれたのか額には汗が浮かんで呼吸が荒くなっている。


「急いできてくれたの?」


「あぁ、少しでも幸未と一緒に居たいから」


そんな甘い一言をサラッと言える奏太に顔が赤くなる。


「あのさ」


奏太が口を開いた。
表情を見ると少し悲しそう。


「なに?」


「来週さ塾の模試があるんだ。
それで勉強したいからしばらく来れないんだ
次来れるのは一週間後かも」


1週間か・・・
長いなぁ…

そう思ったけど私は口には出さなかった。