「ううん。結夏が言ってる事は間違ってなんかない。
でも、やっぱり…」


「幸、やっぱり伝えるべきだよ。
それで病気の事もすべて話しなよ。
断られたら相手の気持ちもその程度だったって事だよ」


“無理”と言おうとしていた所を結夏の言葉によって遮られた。

でもやっぱり怖い。

奏太の傷つく顔を見たくない。


何も知られずに死んだほうがマシなのかも…


いろいろ考えていると結夏は私の頭に手を乗せた。


「大丈夫。
きっと幸が入院してる時点で薄々気付いてるはずだよ。
全部受け止める準備は出来てるって」


優しい口調で結夏がそう言うから思わず涙が出てしまった。


「…ありがとっ…
結夏大好き!」


「知ってる!ってその言葉は好きな人に伝えなさいよ!」


結夏は照れたように笑った。