幸恋‐ユキコイ‐

誰?
奏太に告白してるの?

その時、壁には3センチ程の穴が空いてるのがわかった。


そこから外の様子を伺う。

そこには奏太と可愛らしい女の子が立っていた。


「あたしと付き合って欲しいの…」


女の子は消え入りそうな声で言った。

もちろん、奏太は断るよね?


私の事好きだって言ってくれたもんね?


「俺もお前の事が好きだ!」


う・・・そ・・・・・

やめてよ。



見たくないよ。


好きな人が目の前で別の女の子と付き合う所なんて見たくない。


なのに、視線はそこから離せない。


「本当?!嬉しい!」


嬉しそうに笑う女の子。


そんな彼女の頭を奏太は優しく撫でている。