4日とはとてつもなく長かった。

歌穂ちゃんと他愛もないおしゃべりをしたり屋上に出て外を眺めたり。


「幸未、歌穂久しぶり」


土曜日の午前にうちの親が来たと思ったら午後には奏太が現れた。


「どうも、テストの出来はいかが?」


「ちょ、それ聞くなよ!」


そう言って奏太は私の頭をクシャっと撫でた。


「お兄ちゃん、私ね来週、退院するの」


「ホントか?!よかったな!」


「うん。退院したらコンビニのパフェおごってね」


「あぁ、わかった」


2人を見てると兄妹っていいなって思えてくる。

私が体が弱かったから親は弟妹をつくる余裕が無かったみたい。


「山中さん、検査の時間ですよー」


私の名前を看護師さんが呼んだ。


奏太といた幸せな時間から一気に引き戻された。


奏太といると自分が病気だということを忘れてた。


でも、現実は変わらない。

私は病気で治らなくて長く生きられない。