「始め！」


一斉に紙が動かす音と鉛筆を走り書きする音が聞こえた。

いよいよ始まるんだ！


―――――――――――――――

試験が終わり私は会場を出た。

帰りはお母さんが迎えに来ることになっている。


ホールの近くのコンビニに来てるはず。

そう思ったけどまだお母さんはまだ来ていない。


コンビニで買い物でもしながら待つかなって思って中へ入ろうとした時だった。


携帯の着メロが鳴った。

ディスプレイを見るとお母さんだった。


「もしもし」


『幸未、ちょっと渋滞に巻き込まれちゃって遅れるから！
ごめんね』


「うん、わかったー」


電話を切る。

いつからだろう…

何だかとても怠い。


きっと朝からそうだった。