奏太と付き合い始めてから1年と2ヶ月が経った。

季節は夏。
と言ってもまだ7月の頭で梅雨も明けてない。


「受験票持った?筆記用具は?」


「持った。大丈夫。
じゃあ、行ってきます」


玄関でお母さんがしつこく聞いてくる。

何度も中身は確認したから大丈夫なはず。


「頑張ってね」


私はお母さんの言葉に、はーい、と返事をして家を出た。

今日は高校卒業認定試験の日。

勉強を重ねてここまできたから絶対受かりたい。


私は駅への道をゆっくり歩く。

試験会場は一駅先のホール。


1人で電車に乗るのなんて初めて。

ドキドキしながら私は試験会場であるホールへ向かった。


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ホールにはたくさんの人がいた。

受付で受験票へ見せて会場に入った。


支持された席へ座り暗記表を見て試験の時間を待った。