幸恋‐ユキコイ‐

「シュート決めた所見てたよ!」


「来てくれてありがとな」


彼は結夏の頭を優しく撫でた。

2人を見てると本当に幸せそうで何よりだ。

結夏が私の方を振り向きニコッと笑った。


「紹介するね、友翔。
幼馴染で親友の幸未。前に話したでしょ?」


結夏は友翔くんの腕をつかんで私の方へ連れてきた。
近くで見ると結構カッコいい…

でも、奏太には及ばないけど。


「山中幸未です。
よろしくお願いします」


人見知りな私はぎこちなくだけど挨拶をする。
だって知らない人と会話するのなんてほぼ一年ぶりだし…


「青木友翔です。
結夏から話は聞いてる」


差し出された手に私は自分の手を重ねて握手を交わす。


「幸未ちゃんかわいいね。
彼氏いる?」


「え…っと・・・」


何と言っていいか分からず言葉に詰まる。