「知ってんだろ？いじめのこと」


「そのことね。大丈夫だよ。
何かあったら私が悩み聞くよって言ったの」


「ありがとな。きっと女同士のがそうゆうの話しやすいだろうし」


「奏太は歌穂ちゃんが入院する前から知ってたの？
あの…いじめのこと」


私が問いかけると奏太は切なそうな顔して下を向いた。


「ちょっと幸未、出られる？」


「うん…屋上にでも行く？」


奏太はゆっくりと頷いて、立ち上がった。

私もそのあとについて行く。


屋上にあがり木のベンチに2人で座った。


「知ってたんだよ、俺。
歌穂がいじめられてた事ずっと」


「え？いつから・・・・」


私は奏太と歌穂ちゃんの過去へと入っていった。



歌穂が中１で俺が中３。
受験の前だったから1月ぐらいかな。


きっかけは歌穂のクラスが理科室へ行くところを目撃した時だった。