寒い冬が終わって春が来た。

奏太と付き合ってから1年が経とうとしている。

私はあの外泊許可から体調が結構良くて今は退院して自宅で静かに過ごしていた。
でも、一度でも意識を失うような発作が起きれば病院に戻るけど。


「幸未、ちょっとは休憩したら?」


お母さんが部屋の中に入ってくる。
紅茶を持っている。


「うん。でも今、区切り悪いからあとちょっと」


「勉強しすぎで寝不足だけはならないでよ」


「分かってるって」


私はペンを置いて紅茶を飲んだ。
お母さんが居るってことはもう夕方か・・・・

私は退院しても普通科の高校には編入せず高校卒業程度認定試験を受けることにした。

高校に行かなくてもこれが取れれば高校を卒業した事と同じ扱いになる。
なるべく早く取得したくて毎日猛勉強している。

あと何年生きれるかわからないけど出来ることは何でもやってみたいから。

土日になれば奏太や結夏と遊んだり。

今の生活は今までで1番充実してるかもしれない。