「・・・・」


奏太は目を丸くしたまま何も言わない。

私は恥ずかしくて下をまた向いてしまった。


「幸未」


名前を呼ばれて顔を上げた。
それと同時に抱きしめられる。


「そんな事まで言わせてごめん。
でも本当にいいのか…?」


いつもより低い、けどいつもより甘く感じる奏太の声。
私はゆっくり頷いた。


体が離されてキスをされる。


それが合図となって私はベッドに押し倒された。



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痛みって辛くて苦しいだけだと思ってた。


でもこんなにも愛しくて幸せな痛みもあったんだね。


それを教えてくれてありがとう。


私の最初も最後も全部奏太に捧げるから。


だからこれからもずっと一緒にいてね?