幸恋‐ユキコイ‐

病院にいるときはいつも動きやすさ重視だった。
だからいつもスエットとかパジャマとか。

デートだしオシャレしていきたいな。


とにかく今は家族の時間を大事にしよう。
私は起き上がり軽く頬を叩いた。

それと同時に玄関のドアが開く音が聞こえた。

お父さんだ。


私は部屋を出てお出迎えに行った。


「お帰りなさい!」


「おぉ!幸未帰ってたんだな」


笑顔でお父さんを迎える。
お父さんに会うのも久しぶりだった。

仕事で忙しくて月に1、2回しか会えていなかった。

12月に入ってからは年末だから忙しさが増していたらしい。

だから今日はほぼ1ヶ月ぶりだった。


「お帰りなさい。
もうすぐご飯にするから着替えてきてね。
幸未は手伝って」


お母さんがキッチンから顔を出して言った。


「はーい」


キッチンへ入ると美味しそうな匂いが充満していた。


「ご飯は何?」


「筑前煮とお蕎麦。
筑前煮、幸未好きでしょ?」


「うん!やったぁ!」