幸恋‐ユキコイ‐

「ついてる、クリーム」


「え?どこ?!」


奏太に指摘されて慌てて頬のあたりをこする。


「逆、ここだって」


そう言って彼は私の頬に触れた。

キスする時のようでドキッと胸が鳴った。


「あ、ありがと」


お礼だけ言って赤い顔を見られないようにケーキを再び食べた。




「奏太!これクリスマスプレゼント」


ケーキを食べ終え私は奏太にラッピングされた袋を渡した。


「ありがとう、中身は?」


「開けてからのお楽しみ!」


笑顔で私は言った。

リボンを解いて袋から中身を出す。


「これ…手編み?」


「うん!」


私からは紺と白のマフラー。
伊藤さんが空き時間を見つけて教えてくれたんだ。


「似合う?」


「とっても!」


ニコッと笑って答えた。