「う、うん……」 恋愛映画は好きなはず。 でも隣に座ってる響と同じ部屋で暮らすようになるんだと考えると映画なんて頭に入らなかった。 「さーって、と……どうしよっか」 「え?」 あ、映画、終わっちゃった。 「またお好み焼きでも食べに行く?」 「う、あ……あーー、今日はお好み焼きの気分じゃないかな……」 "久しぶりのデートでお好み焼きはないと思いますよ" って、響の後輩の言葉を思い出して答えを濁した。 「私、なんか作るよ」