え? 「誕生日プレゼントに指輪をあげたい、と…… すごく悩んで、でも決めることができなくて…… 彼女に選んでもらいます、って言って空の箱をプレゼントなさったんですよ」 「そんな、え?」 響……そんな人だったの? 「愛されていますね」 綺麗な店員さんに、思わず惚れそうになったよ。 「あ、えっと、どうしよう」 「ご自分のお好きなものをお選びください」 一番安いやつ…… どれかな? 宝石が小さいやつなら安いかな…… えっと、えっと…… 「決まりましたか?お客様」