俺の隣




「舞依、好きなの選んで」



笑顔で黒いトレーを手渡され……



その笑顔が逆に怖いんですけど……!



「俺、トイレ行ってくる」



え、え、え……そんな……



店員さんと二人っきり。



「あ、ははは……」



苦笑いする私に、柔らかく笑みを浮かべた店員さんが近づいてきた。



だから皆さん笑顔が怖いですってば……!



「素敵な彼氏さんですね」



「は?」



素敵?あれのどこが?



「と、いいますと……?」



「こちらの指輪、彼氏さんがあなたのために選んだ指輪たちですよ」