悲しくなるだけだと、わかっていても、一緒にいたい。 「…………黙ってて?」 「えっ、」 響は軽く私の唇をキスでふさいで……ニカッと笑って歩き出す。 ななななに? 思わず自分の手で唇を触った。 今、キスした? キスしたよね? いつ以来、の……キスだろ…… でもこれは、セフレで認めてもらえたってことかな? もうなんでもいいや。 響と一緒にいられるなら私は何にだって耐えるんだから。 「舞依?」 「は」 目の前に、いつかのジュエリーショップ。