えへへ、と笑ってみせるけど芽依は笑わなかった。
「そっか、部屋は?」
「そのまんま出てきたの」
「とりあえず、ご飯食べる?これからご飯なんだ」
「うん」
颯太さんと結婚した芽依は専業主婦をしてる。
長女なのに家にいない私の代わりに芽依夫婦はよく実家にいてくれる。
ありがたいことだけど、今日はいないでほしかったな。
結婚して幸せな妹夫婦と、振られた姉。
私の惨めさが浮き彫りになる。
「舞依!おかえり!どうしたの?」
「お母さん……」
相変わらず元気なお母さん。
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