「彼女として」 クラッチバッグから丁寧にたたまれた婚姻届を取りだし、広げる。 「これからは、妻として響と一緒にいたいと思って」 スッと響のほうに差し出す。 みるみるうちに明るくなる響の表情。 「本当に?」 「うん………よろしく、おねがいします……」 「俺のほうこそ、よろしくおねがいします」 やばい、どうしよう。 響といてこんなに緊張したことないよ。 「好きだよ、舞依、大好き」 「私も、響好き、すごい好き」