今度は私が眉間にシワを寄せる。 「響、さいってー」 「いや、あの、昔っから酔うとキスマーク付けんのが癖で!しかも絢斗に!」 「響のばか!響のばか!」 響のせいで梨絵がどれだけ泣いたと……! 「だぁー!ごめんって!」 「もうっ」 真剣に謝る響に、少しだけ頬が緩む。 「男の子に付けなくてもいいじゃんっ!付けていい人、すぐ近くにいるんだから!」 「……………………」 一瞬ポカーンとした響はまんべんの笑みを浮かべる。 「じゃあ今度から舞依に遠慮なくつけさせてもらう!」