「たーだいまー」



疲れはてて帰ってきた俺はそのままソファーに寝転がる。



舞依が夕飯を作りながら掛けてくれた毛布にくるまり、仕事の達成感を味わう。



「どうかしたの?」



「え」



「口角上がってるよ?」



「うっそ、気持ち悪っ」



「ま、いいや……ご飯できたよ、外で食べてきてないよね?」



「うん、今日は直帰……腹減った」



のそりのそり起き上がってダイニングのテーブルに腰かける。




「で?なんでニヤニヤしてたの?」



「生意気でなかなか終わらなかった客の仕事がやっと終わった」