よかった、一人で……



テーブルの上に置きっぱなしのケータイのディスプレイには『着信 南川舞依』。



こっ……これは、やばいか?やばいんじゃないか?



べろんべろんになった舞依が酔って電話してんのか?



先輩と一緒なのに電話なんかしてて いいのかー?



震える指で通話を開始。



「もっ、もしもし……?」



『あ、南川さんの彼氏さん?』



お、男……?



"千尋先輩"って女の先輩と飲み会じゃないのかよ……



「そ、そうですが舞依が何か……」



『早く来ないと大変なことになっちゃうかもよ?』