玄関で、軽くキス。



これってもしかして新婚さんみたい?



「じゃあ、本当に行ってくるね」



「行ってらーっしゃい」



ゆっくりドアを閉めると、響はドアが閉まりきって見えなくなるまで手を振っていた。








小さめなキャリーケースを引きながら先輩たちと待ち合わせしてる駅に向かう。



今回一緒に行く先輩は三人。



みんな既婚の女の先輩。



「あっ、舞依ちゃん遅ーい!」



「美幸先輩おはようございます」



「って言ってもまだ二人っきりだよー」



マイペースな大内美幸先輩。