「なに、してんの?」 「あ……おはよ……?」 今呑んでるの、一緒に呑む?って言いながらカクテルを持ち上げる舞依。 ……俺、知ってるからな。 舞依が突然呑んでるときは大抵、なにか悩みがあるときだ。 そしてもう1つ。 最近、舞依は俺の名前を呼ぼうとしないことも知ってる。 最中だって、俺の名前を呼ばないんだ。 「これ、舞依の?」 「んー?違うよ、プレゼント」 はい、と渡された缶を受け取りながらソファーに座る。 「誰に?」